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2021.01.26【お役立ちコラム】個を活かす時代へ ~自己表現力の伸ばし方~(1)

コラム

こんにちは。
エルパ事業推進部で働きながらボーカルレッスンのトレーナーを務めている 石橋 靖將(いしばし やすまさ)です。

これまで20年ほど、学生や若い人に音楽を教えるお仕事に携わってきました。

コラム第1回目は
「自分の強みの見つけ方」
についてお話させていただきます。

レッスンや授業の中で、教え子達からの相談で一番多いのが
「自分が何を目指すべきなのか」
というものでした。

夫々が
「音楽で自立したい!」
「自分だけの表現をしたい!」
という目標は持っています。

しかしその中で、どんなジャンル、どんな役柄をやっていけばいいのか、具体的な部分を明確に持っている人はとても少ない。

自分で「これがいい!」と思って演奏したりコンペに参加しても、

「それはちがう」
「君はもっと自分の個性を活かしたほうがいいよ」
「自分の良さをわかっていない」

などの意見をされ、すっかり自信を無くしてしまっている子が多いです。

その気持ち痛いほどよくわかる!
私も若い時、同じような思いをしてきました。

そこで、簡単なクイズ形式のワークをやってみましょう。

──この画像1を見てください(笑)

(画像1)

あなたは、「令和戦隊 ミナレンジャー」のプロデューサーです。

赤・青・黄・ピンク・緑の戦隊員がそれぞれの個性で活躍する子供向けヒーロー番組です。

(画像2)

この番組の戦隊員募集の書類選考に(画像1)が送られてきました。
あなたは書類選考を合格とします。

さて、この人物に何色を演じさせますか?

メインキャストの赤とは少しイメージが違いますよね。

(画像2)をイメージとすると黄色かな。
ジェンダーレスを考えるとピンクもありですね。

書類選考の合格通知を送り、初顔合わせ(面接日)となりました。
すると、彼は「僕は赤以外はしません!赤が自分のイメージなんです」と言い出しました。

「ん!?」
さて、あなたはどう声をかけますか?
あなたがこの人物に感じた似合う色をどう伝えますか?

黄レンジャーの役柄が、この人物の良さを発揮できるはずなのに、本人はいたって赤を切望している…残念だ。
ここまで赤推しなら不採用にするしかないか。

実はこれ、誰もが心の中に抱えている葛藤を表しています。

(画像1)は私、石橋です。
わかりやすく説明するためにレンジャーを例え話にしましたが、私は本当に「赤」を着たかった、ということも事実です。

私はご覧のような見た目 (藤子不二夫の漫画に出てきそうとよく言われます)をしています。

しかし、憧れる音楽はテクニカルや難解なものが多く、果敢に演奏に取り組んでいる姿を人に見てもらいたいという欲求があり、それを「赤レンジャー」に投影しています。

そして人に理解してもらえず、「なぜなの??」とよく悩んだものです。

本人は「赤」を望む一心で「見えていないもの」があります。
それは「黄色になった時に 喜んでくれる人がいる」というすごく大切なこと。

皆さんも思い出したりしてみてください。
知らず知らずのうちに、自分の望んでいる誉め言葉だけを集めていませんか?

褒められた時に、
「そんなの当たり前」
「そこ褒められてもあんまり嬉しくない」
ほど、それがあなたしか持っていない個性です!

例えば私の場合、
「おやつ食べるような顔で歌うんだね」
という言葉がそれでした。

これは言い換えれば
「いつも子供がおやつ食べるように楽しそうに歌うね」と言うこと。
音楽家としてとても強みになるし、周りの人を幸せにできる。

しかも、私はこれを無意識にできる=素晴らしい!

皆さんも、
自分が当たり前だと思っていること、
いつも褒めてもらえること
に注目してみてください。
人からの何気ないアドバイスこそ大切なヒントです。

きっと素敵な個性の花があなたの「足元」に咲いているはず。

そして、私は思います。
「黄色キャラだけど、赤を目指すことは止めなくていい」

プロデューサーの目を盗んで、少しずつ黄色だけど赤っぽく振舞って、セリフも言ってみたりして。
いつしか世界に一人のほぼ赤の黄色レンジャー誕生になるかも!?

(次回は「自己表現とは具体的にどういうことか」について。お楽しみに)

石橋 靖將
エルパ事業推進部 スタッフ
ボーカルレッスントレーナー(講師)
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