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2025.04.21コーディネーター日記(MESPO : 丸山)

コーディネーターブログ

こんにちは!MESPOの丸山です。

葉桜の美しい季節、皆様いかがお過ごしでしょうか。

私はMESPOスタッフの傍らソプラノとして演奏活動もしているのですが、先日一風変わった舞台に出演させていただきました。

「能」の舞台に現代音楽を付随させた新しい舞台作品で、小鼓太鼓・大鼓の他、ソプラノ、アコーディオン、コントラバス、打楽器という編成。コントラバス奏者でもある作曲者の書下ろし作品の他、所々即興で音を付けるというもの。

演者さんは演劇の役者さんで、通常能の舞台は男性のみですが、この舞台では女性の役は女性の役者さんが演じられました。

舞台の様子 舞台の様子

(Photo by Tomoko Kosugi)

能に携わるのは私自身初めてだったのですが、台詞の抑揚がメロディのようで、それだけで充分音楽のように感じられました。

私が出演した演目は「隅田川」という悲劇で、

子をさらわれた母親が京の都から東の都まで必死に探しに来ると、
隅田川の渡し守と旅商人に出会い、最近この辺りに現れ、病により命を落とした子供の話を聞くのだが、
なんとその子供こそ、この母親が探す子であった…
という話です。
なんとこの演目、イギリスの作曲家ベンジャミン・ブリテンが来日時に鑑賞し、その後この作品を基にしたオペラ「Curlew River」を作曲しているんです。
ブリテンは能の特徴もそのまま生かした作品に仕上げています。例えば、
・出演者が全員男性(母親役も)
・舞台美術による大きな場面転換がなく、出演者の動きのみで表現
・指揮者が不在
こちらも大変素敵な作品ですので、興味のある方は是非ご覧ください。
さてさて、伝統芸能である能と現代の融合というチャレンジングなこの企画、別の演目でこの後も公演が続きます。
能に興味のある方、音楽サイドから伝統芸能の世界を覗いてみたい方、こちらもおススメです!
最後が宣伝になってしまいすみません。。
いよいよ行楽シーズンも到来ですね!楽しい時間となりますように!