株式会社エルパ 株式会社エルパ

2021.12.28【お役立ちコラム】子育てに「音楽のちから」を活用しよう!(前編)

コラム

皆さんは
「音楽って、どんな力があるんだろう?」
と考えたことはありますか?

私は学生時代、演奏家になりたいと夢を抱いてレッスンに明け暮れた日々を過ごしていましたが、見事に挫折し、それでも音楽の道以外に生きがいを感じることができず、行きついた先が「音楽療法士」という仕事でした。


まだまだ知られていない音楽に関わる職業の一つで、
「音楽を奏でること」を生業とする演奏家とは異なり、音楽療法士は治療や予防、療育、課題の解決などに向けて「音楽を活用すること」を生業としています。

その活躍の場は幅広く、病院や子育て支援施設、障がい者福祉施設、地方自治体、高齢者介護施設等で、障がいのあるお子さんの療育や、心の病の治療、社会復帰サポート支援、高齢者のリハビリや介護予防などのために音楽を活用するお仕事です。

この「音楽を活用する」私たちは、演奏技術も必要ですが、それ以上に「音楽の力」を理解し、活用できるための訓練をしています。
今日は、そんな音楽療法士として活動している私が子育てに活用している「音楽の力」について、ご紹介します。


<世の中は音楽で溢れている>

まず、皆さんは「音楽」という言葉を耳にすると、音楽を聴いたり、歌を歌ったり、楽器を演奏したりするという娯楽としての音楽をイメージしませんか?

ですが実際は、娯楽以外のことに音楽が活用されていることの方が圧倒的に多く、娯楽としての音楽は、ほんのわずかな音楽の形でしかありません。

例えば、
駅のホームで電車が来る時には音楽が流れるし、
お店で買い物をしている時、美容室やファミレス、喫茶店で過ごす時には常に音楽が流れ続けています。


また、国としても情操教育のために音楽を学校の教育課程に取り入れられていたり、親は子供に豊かな表現の獲得や基礎能力を高めるため音楽教室に通わせたりもします。

これは娯楽としての音楽とは明らかに違います。

なかでも東武東上線の池袋駅では、電車が来る時の合図として、ヴィヴァルディの四季より―春―が使用されていますが、これは帰宅時に疲れ切った気持ちを少しでも和らげるために選曲されていたり、美容室や居酒屋は客層に合わせた音楽を流していることが多く、その場に居やすい空間作りのために音楽が活用されています。

このように、私たちは音楽を娯楽として楽しむだけではなく、日常生活の中で当たり前に音楽を活用しているのです!

次回はこの「音楽のちから」を子育てに活用する方法をお話します。
音楽で皆さんの子育てがちょっとでも楽になってくれたら幸いです。


株式会社Wellone’s取締役
Leaf音楽療法センター長 武知 治樹
https://leaf-mt-center.com/

株式会社Wellone’s取締役
及び同社が運営するLeaf音楽療法センターのセンター長
児童から高齢者まで幅広く、音楽を使った発達支援や健康サポートなどの音楽療法の提供
音楽支援専門士の教育、音楽療法啓発活動など多岐にわたって活動中
一般社団法人日本音楽療法学会認定音楽療法士・公認心理師・産業カウンセラーの資格を所持
同センターは、高齢者施設を中心に児童や高齢者の福祉分野で年間3.500回以上、延べ人数にして年間7万人以上に音楽療法を提供しており、人を音楽で支援するための養成講座を行っている