コーディネーターブログ
2020.10.23【お役立ちコラム】音と生きる ~ピアノコンシェルジュ 枝根誉志氏(1)~
コラム
こんにちは!
新連載はエルパのピアノコンシェルジュ 枝根 誉志氏のコラムを3回にわたってお届けします。
プロ調律師による、ピアノ愛満載の素敵な内容になっています。
電子ピアノと生ピアノの音の違いも納得です。
枝根誉志氏コラム1
「音と生きる」
音楽を聴いて美しいと感じた時、なぜ美しいのか知らない曲や新しいハーモニーに出会った時の感動、が私の原点。
現在ピアノ調律師と共にピアノコンシェルジュの仕事をさせて頂いております。
60年前、1960年代のアメリカモダンフォークがきっかけで音楽に深く興味を以て今日迄、大学卒業して以来ずっと、音楽の世界に携わって来ました。
デジタルピアノがない幼少期、我が家にはステレオやアップライトピアノが有りました。
当時はかなり高価な楽器で、母は子供3人の中で1人はピアニストになって欲しいとの想いが有り、妹はその道で活躍した人生を送ってきました。
最近は電子ピアノでお稽古する子供が大半のようです。
電子ピアノと生ピアノ。
大きな違いは、生ピアノ本来のタッチができない事です。
ほとんどの電子ピアノはピアノの「Action」の仕組みがありません。
鍵盤をタッチして音源接点に触れる時、デジタル録音された内蔵の機械がピアノの音源を再生する仕組みなので、誰が弾いても同じような音しか出せないのが弱点です。
ピアノはタッチでコントロールされる為、上手な奏者は響きの良い音の表現ができるのです。
よって、曲の表現力を最大限に出せると言うことに成ります。
生ピアノはピアノ線が20トン張力がある為、定期的な調律が必要です。
狂った音程で弾くと、音感が悪くなり「気持ち良い感覚」が薄れてきてしまうので、年一回定期的な調律やタッチ調整、内部掃除も含めメンテナンスを実施することで良い音作りと状態保持ができます。
胎児は母体の中で既に音を聴いて育っています。
音楽に関しては特に幼児期から生の美しい音色で美的センスが生まれてくるので、大切なのは幼児期から音楽に触れることで音に対する感性を持って欲しいなと私は思います。
音楽は自分の身体感覚や生理的反応を知り、内的な思索を促す機会にもなるのです。
次回は「良いピアノの選び方・見分け方」をピアノコンシェルジュから提案させて頂きます。
【プロフィール】
ピアノ調律師
現在イーエムピアノネットワーク取締役社長
ヤマハ時代セールスエンジニアとしてヤマハの新品だけでも500台以上の販売実績を残す。
また技術者としても高い技術を持ち、ピアノの再調整の依頼等も多数請け負う。
現在でも多くのショールームと取引があり、またピアノ調律では30年以上のお付き合いを続けるお客様も多く、
沢山のお客様から家族のように慕われています。
九州男児、スピーチが得意、空手指導員、お茶目